むぎ茶の資料室

いままで書いてきたものを残していきます。

アレしてコレして

皆さんプレイの準備はどれぐらいされますか?

私に会いに来てくださる方は準備が入念な方が多いように思います。多分、普段のお仕事からしっかりとされているんだろうなという印象を受けるほどです。

私のほうも、この子になにをしようって、プレイ予定日の何週間も前から段取りを決めていたりします。ひどい時には毎日寝ても覚めてもプレイのことについて考えている時期があります。やらなきゃという強迫観念からそうなっているわけではなく、次のプレイは何をしようってワクワクしてしまって、布団の中で目を閉じるとマゾを虐めるための色んなプレイを思いついては、その都度起き上がってメモをしたり、こういう段取りでプレイを進めようって何度も頭の中で一通りシミュレーションしています。

でもそれはきっとマゾ側も同じで、準備している時間や予約してから私に会えるまでの期間は、プレイ中のことに想いを馳せて過ごしていることでしょう。面白いですよね。会う前からマゾは「あれしてほしい」という欲を私に向けていて、一方私は「これを押し付けたい」が交差しているわけで、まさしくエゴのぶつかり合いって感じがします。


私はプレイの準備をしたり段取りを決める中で目標にしていることがあります。それはその子の「コレしてほしい」を超えることです。

マゾが私に何かをしてほしいと要求して、それを私がいいよと呑んだ時点で油断が生まれているわけですから、期待を裏切るには絶好の機会です。これはもうプレイ中の関係性とか、お互いの性癖の理解度によってくるので、具体的にどうするということは書けないのですが、その子の想定していなかったようなことをしたいなってどうしても考えてしまいます。

その「想定していなかったこと」というのは、その子が受け入れられるギリギリを見極めなければいけません。たしかにマゾにとってのNGで嫌いなものを突き付けて、脅したり実行してその反応を見るのが好きなSの方もいますが、あいにく私はそうではなく、どこかで「受け入れられたい」と思っています。

というか受け入れられる瞬間が好きなんでしょうね。また一見つらくて嫌なことに見えるのに、私に押し付けられていざやってみたら、すごく興奮するプレイに塗り替えられた瞬間も好きです。

辛いことや嫌なことを私のために努力してくれる姿を見ると、この子にどれだけ手をかけても惜しくないなと思うぐらいにマゾのことを愛おしく感じます。


また苦痛に耐えることでマゾが貰えるリターンって「女性が喜んでくれること」ですよね。極論を言うとS側が楽しくないと感じてしまうなら、Mの喜びだって泡のように一瞬で消えてしまうことだってあり得ます。

数か月前、マゾがそれまでお互いに使ったことのないお道具を持ってきてくれたのですが、その際に事前に「この道具、持ってはいきますがもしむぎさんが違うなと感じたら遠慮なく仰ってください」と言われました。プレイをより良いものにできる素敵な言葉です。ぜひ皆さん真似してみてくださいね。

「アレして、コレして」というエゴは人間なら誰しもが持っています。

エゴマゾでごめんなさいと言ってくれる子がよくいますが、エゴがあること自体は当たり前で、それを受け入れてもらえることを当たり前だと思ってはいけないのだと私は考えています。

何かを相手に要求する際には、まず相手のことを気遣えるといいですね。自戒の念も込めて。