むぎ茶の資料室

いままで書いてきたものを残していきます。

外見と中身

私はこれまでに初めてお会いするSM関係の人に「ご主人さまはいるの?」とか、「いいご主人さまに会えるといいね」と言われることがありました。それぐらいに外見がM女性に見えるのだと思います。

一見、私がM側にしか見えない気持ちはとてもわかるのですが、本物のいわゆるご主人様役を好む男性は私のことを毛嫌いしていらっしゃるかもしれません。

かといって、入店して最初の頃に嘘レビューサイト(笑)で書かれた「入室してすぐにむぎさんに『お前は頭が高い土下座しろ』と言われ、その後バラ鞭で何発も何発も叩かれました」という感じでもありません。

これを見た人が私に会いに来たら、きっとびっくりしちゃいますよね。

The S女だったり、外見からミストレスっぽい方が大好きで、女王様系のビデオもよく見るのですが、私はそれとは違う自分の性格や体形もなんだかんだで気に入っています。どうかあなたも好きになってね。



昔プレイを参考にさせて頂いていた方からふと言われた言葉がずっと残っています。

「馬鹿な子が馬鹿なことをしていても、なんとも思わないけど、日常生活では頭のいい子がする馬鹿なことってすごくそそられるんだよね」

私もこの気持ちすごくわかります。その落差が堪りませんよね。これはでも、所詮S側の「そうあってほしい」というエゴなんですけどね。この方はプレイ前後のメールのやり取りで知性を感じられる瞬間に、とても興奮していらっしゃいました。


私はマゾが服を着ている瞬間が好きだったりします。さっきまで私がペニバンで犯していた男性が、他の場所ではしっかりと"男性"として生活しているのだと思うと、その落差で息が止まりそうになります。だから、あなたがお仕事や趣味、普段の生活のことをお話してくれるとすごく嬉しくなります。

(中には服を着ているほうがおかしく見えてしまうような最下層マゾもいますが)



プレイの魅力の1つは、人間の二面性を何よりもハッキリと映し出してくれることにあるように思います。

外見と性癖の話だけではなく、心の中の「本当の自分はこうであってほしい」というのと「実際の自分」の違いも如実に現れます。

私は、思春期の頃に「他者を支配したり、言うことを聞かせたり、暴力を振るいたくない」という気持ちが人一倍あったので、たくさん自制してきて今の自分の性格があります。

しかし、少し踏み込んだプレイになるとそういう自分がどうしても出てきてしまって、マゾ相手に滲み出てきてしまうのを感じます。最近、ももえさんにそういうことをお話すると「アンビバレンスなんですね。人間はみんなそうですよ」と言われました。


プレイは外見と中身、さらにその人の性格の外側と核の部分さえも露わにしていってしまうので不思議ですね。変態なことをすればするほど、人間を深く知っていけるような気がします。これからもそういうアンビバレンスな部分を否定せずに愛していけたらいいなと思います。