むぎ茶の資料室

いままで書いてきたものを残していきます。

"それらしく"とはなんだろう

 

私は、いわゆるSM系のお仕事を初めて片手で数えられるぐらいの年数になります。

最初の数年間は大変苦労をしたのを覚えています。もっとS女性らしく振る舞わなきゃいけないのではないかと思っていたからです。やはり周りの女性はナチュラルにミストレス気質な人が多く、私みたいなMの男性に敬語を使うような人間は浮いていました。

もちろんそんなS女性を目指していたわけではありませんし、そういうThe女王様が理想ではなかったのですが、業界に入ってすぐは色々な方が手取り足取り教えてくださるので、自分自身の中で揺れ動くことが多かったです。

CCに入ってから2年が経ちますが、いま本当に楽しくお仕事をさせていただいてます。どんなにそれらしく振る舞おうとしても、結局私はM男性であろうと他者に気を遣ってしまいますし、寄り添った感想を伝えてしまいます。つらそうな人がいたら、だいたい手が先に出て背中をさすってしまうので、「そんなの要らないから!」って先日怒られてしまったぐらいです。


これは私の持論なのですが、つらい、しんどいなんて射精管理や寸止めのときだけでいいのではないでしょうか。鞭や緊縛も、サウナも一時的には苦しくても、同時に何か来るものを求めて受けている人が多いように見受けられます。

結局、人が苦しむのは、幸せになりたいからなんですよね。

私は身近な人にはできるだけ幸せに生きていてほしいと思ってしまいます。この自分の根本的な部分を変えなくても、むしろ持っていることがプレイに活かせることに気づきました。

今は皆さんのおかげでストレス無く過ごさせて頂いています。あなたの可愛らしい声や表情で性癖的な部分も満たされています。厳しい業界なので、私はこのことがどれだけ幸せなことか知っています。どうかこれからも精進していくので、むぎをよろしくお願いしますね。